『テトリスDS』対戦相手のシチュエーションを妄想

さっき『テトリスDS』でレート(東風荘と同様の強さを表す数値。5,000から始まる)が3,500という人とずっと戦ってたのですが、この人なんでこんなに向かってくるんだろうなぁ。ひとりじゃなかったのかな、周りに誰かいたのかな〜と思っていたら以下のようなシチュエーションを思い浮かべてしまいました。
以下、その対戦相手のシチュエーションを妄想してみました。


オカンとマー君 テトリスDS編】


今田「えい、あーだめだ」
YOU「あーあ」
マー君「なんや、また負かされたのかい。こっち貸してみぃ」
今田「大丈夫か? やっとことあるのかテトリス
マー君「あるわそんなもんボケ。貸せ」
今田「……」
マー君「あー誰やコイツ。kurimax て」
今田「対戦相手や。70勝でレートが 5,500 やな。まぁ普通の相手や」
マー君「なんや弱そうやな。なに? 5,000 から始めて 500 しか上がってへんの? 俺らいくつだっけ? このレート」
今田「……3,500」
マー君「……そらまた厳しいな。ならここいらでいっちょかまさなあかんな。よし、待ってろやクリマックス!」
今田「よーっしゃ、やったれ!」
YOU「いけいけー!」


■1戦目


< LOSE >


マー君「……あーアカン! 負けや」
今田「惜しかったけどなぁ」


オカン「(部屋の襖の陰から)どこがや」


マー君「わっ!!」
今田「ビックリした!」
オカン「自分ら、五回ぐらいしかライン消してないやん。ボロ負けやん」
マー君「やかましわ!」
今田「あ、おじゃましてます」
YOU「どうもー」
オカン「なんやコソ泥が三匹集まって。何の会合やねん」
今田「コソ泥て」
マー君テトリスやってたんやテトリス! もうーオカンいきなり入ってくるなや」
オカン「なにテトリス? テトリスの、なに?」
マー君「……ニンテンドーDSだけど」
オカン「また出てるの? また出てるの? そらまたえらいことになってるなぁ」
マー君「座るな、向こう行け」
オカン「で、なんでパソコンあるの?」
今田「あの、ネットで対戦してたんです」
オカン「誰と?」
今田・マー君「……いや、知らない人」
オカン「なんで?」
今田「……なんで?」
マー君「相手と戦うやつだからや」
オカン「何のために?」
今田「……」
マー君「うっさいあっちいけ! よし二回目やるぞ二回目ー」
今田「おう、やろうやろう」
オカン「『あなたはなぜ戦うの?』」
マー君「待ってろよクリマックスー」
今田「よっしゃ、やったれ!」


■2戦目


マー君「……よしっ、えいっ」
オカン「『あなたの来るのが遅すぎたのよ』」
今田「……お母さんそれララァですか」
マー君「よっ、あーダメや!」
オカン「『だ、だから、どうだって言うんだー!』」


< LOSE >


マー君「やかましわ! お前がゴチャゴチャ言うから終わったやんかコラ!」
オカン「また負けたんか。誰や、誰に負けたんや」
マー君「だから知るかって! もーなんやこいつ。レートたった 5,500 やろ?」
今田「なんかテトリミノ回すのごっつ速かったで」


マー君・オカン「て、『テトリミノ』?」


今田「あぁ、テトリミノ」
オカン「……なにマー君テトリミノって」
マー君「………………今田、なに?」
オカン「あは! マー君知らんのや! テトリミノ知らんのや!」
マー君「……」
オカン「で、テトリミノってなに?」
今田「この、ブロックのことです。赤とか、青とか、黄色とか……」
オカン「あんたなんで知ってるの?」
今田「……説明書……」
マー君・オカン「ああーーー」
オカン「マー君!」
マー君「?」
オカン「マー君!! (殴る)」
マー君「痛っ!」
今田「ちょっと!」
マー君「何するんじゃ!」
オカン「また説明書読まんかったのか!」
マー君「この…… (殴りかかる)」
今田「やめやめ!」
YOU「やめて!」
オカン「説明書読まんと! テトリミノのことわからんじゃないの!」
マー君「やかましわ! テトリスぐらいこんなもん読まんでもわかるんじゃコラァ!」
オカン「ウルテク載ってるかもしれないじゃないの!」
マー君「説明書にそんなもん書いてあるか!」
オカン「……あんたほんまアホや……」
マー君「あー!」
オカン「あんた本物のアホウや……」
マー君「……誰や?」
オカン「もう本物の……アホウミノになってもうた……なんてな」
今田「アホウミノ?」
オカン「なんてな、今とっさに『ミノ』を取ってつけてもうた(笑)」
マー君「なにをうまいこと言うたような顔してんねん」
オカン「マー君、オカンな、こういうアドリブうまいねんで。マー君ほら、喋りあかんやろ、べしゃり」
マー君「一緒や」
今田「いや、そうでもないですけど」
オカン「喋りもなぁ……ゲームも、勉強もなぁ…………なーんもでけへん子や」
マー君「やっかましいのう。今田、次行くぞ次!」
今田「おう!」


■3戦目


オカン「こいつ四列ばかり消してるな、このクリマックス!」
今田「おう、『テトリス』決めてるな」
マー君テトリス?」
今田「四列消すことを『テトリス』言うねや」
マー君「……へぇー」
オカン「ほらまた」
マー君「……」
オカン「説明書読まんからやこのボケがほんまに」
マー君「っさいわ」
オカン「説明書読まんから人との会話に遅れが出てるんやな。……こりゃ人生の説明書を読まんといけんわ(笑)」
今田「……」
マー君「……さ、やろか」
オカン「!(驚き)」
マー君「あーくそっ! そこや、これ来い!」
今田「あーアカンな」
マー君「またダメやもうー!!」


< LOSE >


今田「こいつあかんな、どうする? 四回目やる?」
マー君「どうする? 他もっと強いやつばっかなんやろ?」
今田「そうやな、このレートって偏差値みたいなもんやからな。5,000 から始まって、上手いやつは 7,000 ぐらい行ってるし、上手ないやつは、4,000 切ってるから」
オカン「偏差値? 偏差値出るんか!?」
今田「偏差値というか、目安ですけどね」
オカン「偏差値かーなんで気づかんかったんやもうーーー!!」
今田「どうしたんですか」
オカン「偏差値この子アカンねん。偏差値モノ」
今田「……」
オカン「もうやらさせんといてこれ。この子点数モノあかんねん。もうディーエス捨てるで(DS奪う)」
マー君「あーー何すんねんこの!」
今田「やめやめ!」
オカン「やめやもうーーロクな点数出せもせんくせに!」
マー君「やかまし! これからやるんや! 返せババァ!」
オカン「自分を見つめなさい! 自分は底辺だということを認めなさい!」
マー君「しょうもないことほんま(奪い返す)すんなコラー!」
今田「大丈夫かー? DS」
オカン「大丈夫ちゃうわ。うちの子にはあかんねんディーエス
マー君「っさい!」
オカン「あかんねん、何にもでけへんねん(座り込む)。人間のクズやねん」
マー君「コラァ!」
YOU・今田「やめやめ」


■4戦目


マー君「ったく……ほな次負けたらやめとこか。」
今田「そやな、あんまこいつ調子乗らせたらあかんわ」
マー君「そやな。ほい、スタート。えぃ、くそっ」
今田「そこやそこ!」
マー君「あーダメやもうそこ! あー」
今田・マー君「……」


< LOSE >


オカン「またボコボコにされたんか。早いなぁ。1分経ってないやん。オカン時計見てたからよーわかる」
今田「……お母さんの言う通り、もうアカンかもしれへんな」
マー君「こいつと相性悪いんかな? このクリマックス


オカン「(DSつかんで)おーーい! クリマックスーーー!! おーい!もしもし!」
マー君「オカン何してんの」
オカン「おう! 聞いてんのかクリマックス!」
今田「いやお母さんそれ聞こえないですよ」
オカン「もしもーーーし!!」
マー君「いや聞こえへんて」
オカン「マー君いつもやってるやないの! 脳みそのトレーニングで。赤、青つって吹き込んでたやんか。
マー君「あれとは違うねん」
オカン「でな、マー君な、脳年齢いっつも 50 才なんやで(笑)」
YOU「えぇー!」
今田「50 才って、ほんま?」
マー君「……よ、余計なこと言うなや!」
オカン「『あか』って字がな、黒い文字で出るやろ? でそこで「くろ」って言わなあかんのをな、いつも『あか』言うてしまうねん。アホやから(笑)」
マー君「じゃかあしわ!!」
オカン「そんでもー 50 才 50 才ってねぇ。近所で噂になっとって」
今田「ほんまですか?」
マー君「嘘つけ」
オカン「ほんまよ。あの角のタバコ屋の近藤のおばちゃん。よー話してたわ〜」
マー君「『話してた』て、お前が言うたんちゃうんか」
オカン「もう本当、何やってもクズなのよね……」
マー君「クズ言うな。ちょっと落ち込むやんけ」
オカン「クリマックスーーーーー!!」
マー君「うるさいわ」
オカン「お前ちょっとは手加減せいやーー!!」
マー君「だから聞こえへん言うてるやろ」
今田「声は伝わらないんですよ」
オカン「なにがやねん。このテトリミノ、コラァ」
YOU・今田「……テトリミノ?」
オカン「そこの男や。この、オレンジ色のテトリミノみたいな顔しくさって、コラァ」
マー君「失礼なこと言うなや」
今田「テトリミノ……」
オカン「顔が歪んでる言うてるんじゃボケ、カス」
今田「なんやこの……(立ち上がる)」
マー君「まぁまぁ」
YOU「抑えて抑えて」
オカン「……お前はどのテトリミノや」
YOU「私? どのって……」
オカン「あ、あれか、赤か? 赤やろ? 女の子やもんな? そりゃ赤テトリミノやわ。はっはっは(笑)」
YOU「……」
マー君「お、お前、しょーもないこと言うなや!」
今田「そうや」
オカン「なんやーオレンジテトリミノが赤テトリミノをかばうってか」
マー君「テトリミノテトリミノ言うな!」
オカン「(DSに)テトリミノ回さないでもらえますかーー!!」
マー君「うるさいな」
オカン「マー君には速過ぎるようなんですけどー!」
マー君「やめやめ」
オカン「テトリミノ回さないでください! もしもし!? あなたね、聞こえてるんなら返事しなさい!」
今田「……聞こえてへんがな」
オカン「(今田見る)なんやこの……ドット絵コラァ」
今田「……ドット絵?」
オカン「 8 ビット時代のドット絵みたいな顔して偉そうなこと言うなコラ、このハイドライドが」
今田「ハイドライド! ドット絵っていつの時代の話や!」
オカン「マー君は 16 ビットだもんねー」
マー君「何の話やねん」
オカン「メガドライブだもんねー。ひたいに『16-BIT』あるもんねー」
マー君「っかましわ」
今田「詳しいな、お母さん」
マー君「あぁ、なんか詳しいねん……」
オカン「(DSに)もしもしーまだやりますかー? うちの 16 ビットとやりますかー。おたくさん何ビットですかー!」
マー君「やめや」


■5戦目


マー君「さて、やる? これが本当に最後やな」
今田「そうやな〜、勝たないとレート 3,500 から抜け出せないからなぁ」
オカン「なに? なに 3,500 ポイントもあるの? マー君が?」
今田「最初は持ち点が 5,000 ポイントで」
オカン「 5,000 から 3,500 に落ちた? あー、さっき言うてた偏差値ってやつか。っていうか、『35』って数字、マー君の偏差値と同じやな」
今田「えぇ!?」
YOU「 35!?」
マー君「余計なこと言うなやこの野郎!」
オカン「マー君がもういっつも 35 で(笑)」
マー君「(口押さえて)黙れ」
オカン「いつもいつも綺麗に偏差値 35 取ってくるのよ」
今田「 35 か……そらまた難儀やな」
マー君「いや、まぁ、たまたまや、な(笑) あぁこれこれ、DSやらな。テトリミノくるくる回さな!あはは」
今田「お、おう」
マー君「そりゃ、えい、いけ!」
今田「あーそこに来るか! あーー」


< LOSE >


今田・マー君「……」


オカン「まーた負けた。もう言うてるそばから負けるかねしかし」
YOU「何敗目?」
今田「 5敗目……」
マー君「……」
オカン「マー君は穀潰しやから」
マー君「お前がさっきからごちゃごちゃとうるさいからやろ!」
オカン「あー怖っ! 『テトリミノ回しきれなかった苛立ちが、今、実の母親の方へ向かった』」
マー君「なんやそれ」
オカン「『マー君は焦っていた』」
マー君「どこの小説やねん」
オカン「(YOUを見て)『だめ、今日は赤のテトリミノの日なの』」
YOU「……」
今田「やめや!」


マー君「どうするー。もうこうなったらとことんやな」
今田「んーでも『テトリスDS』でな、ここまで緊迫感のない勝負で 5 回もやるのっておかしいで。3勝2敗とかだったらともかくなぁ。0勝5敗やし……」
マー君「うるさいなーもう、やるねん。次や次!」


■6戦目〜


<夕日の画からカメラ引く>


オカン「(寝っ転がりながら)また負けたな」
マー君「……」
YOU「もう何回目?」
今田「…… 8 敗目」
オカン「新記録やわ新記録。こんなん世の中に他におらへんでー」
マー君「もうあかんわ。自信なくした」
今田「俺やろかー?」
マー君「お前かてド下手やん……」
今田「……」
オカン「しゃあないな(起き上がる)」
今田「え?」
オカン「(DSに)選手交替しまーす」
マー君「なんやねん、できんのかい」
オカン「アホか、できるに決まってるやろ。こちとらさっきから見とんねん」
今田「ホンマですかー」
オカン「これでもな、若いころは『尼のテトリミノ知らず』言われてたもんやで」
今田・マー君「尼のテトリミノ……知らず??」
マー君「知らずってなんや」
オカン「いいから見てろそこでー!」
マー君「テトリミノ……知らずて。知らんのかい」
今田「まぁまぁ、ここはお手並み拝見と行こうや」
オカン「黙れ 8 ビット」
今田「……その 8 ビットって言うのやめや!」
マー君「まぁまぁ」


オカン「よーい、あい! よっ! たぁ! ほっ!」
マー君「お、そこそこ、そこ入れな!」
今田「お母さん左! それ左ですよ!」
オカン「あーこれ何ミノ? 青? 赤?」
マー君「見りゃわかるやろ。それはもう一回回転させな、ほら」
今田「あ!」
オカン「何ミノ聞いとるやろ!」


< LOSE >


今田・マー君「あーーーー」
マー君「おう、お前……ド素人やんか。なぁ」
オカン「さーて、(膝叩く)洗濯物入れて来るわ」
マー君「おう! 『尼のテトリミノ知らず』だったんちゃうんか」
オカン「あーぁ、今日はちゃんと干せたかな」
マー君「待てこら」
オカン「なんやマー君、ちゃんと友達送って行くんやで。遅くまでやったらアカンで」
マー君「ちょっと待てコラ!」
オカン「(部屋出てく)はぁーいいテトリミノやったわ」


マー君「……なんやあれ」
今田「……お母さん凄いな」
マー君「ゴメンね、邪魔やったろ」
今田「いやいや全然、大丈夫。あぁそうだ、このクリマックスどうする?」
マー君「 9 連敗やろ。もうええわ〜『対戦 やめる』と。あーこいつ俺らに勝っただけで 200 レートぐらい上がってるもん。ちくしょー!」
オカン「(部屋の襖の陰から)やっぱマー君は負け犬が似おてるわ」
マー君「やかまし!」
オカン「お父ちゃんに言っとくわ。『マー君は赤のテトリミノに気を取られて負けました』て」
マー君「あっち行けコラァ!」
(俺のターン 2006/05/04 より)